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【データセンターコンファレンス2012 Spring】石狩データセンターの外気冷房活用方法

2012年3月15日、「データセンターコンファレンス2012 Spring」(主催:インプレスビジネスメディア/データセンター完全ガイド)が開催された。同セミナーの基調講演には、さくらインターネットの代表取締役社長、田中邦裕氏が登壇。2011年11月に北海道石狩市に開所した「石狩データセンター」の建設背景や狙いを説明するとともに、最大のチャレンジである外気冷房への取り組みについて語った。

スケールメリットを発揮する
郊外型データセンターへ

田中 邦裕 氏 さくらインターネット株式会社
代表取締役社長
田中 邦裕 氏

1996年の創業当初から専用サーバーやハウジングといったビジネスで成長してきたさくらインターネットだが、近年ではホスティングの伸び率が著しく、売上の50%以上を占めるまでになっているという。こうした状況を受けて同社は、北海道石狩市で「石狩データセンター」の建設を決定。2011年11月15日に同データセンターが開所した。

さくらインターネットの代表取締役社長である田中邦裕氏は、「ホスティングであれば、必ずしも東京や大阪などの大都市にデータセンターを作る必要はありません。そこで、より大きなスケールメリットとコストパフォーマンスを発揮できる郊外型データセンターの建設に踏み切ったのです」と、その狙いを語った。

石狩データセンターは、東京ドーム約1個分(51,448平方メートル)という広大な敷地に建設されており、1棟あたり最大500ラックまで対応できる分棟式の建物を、最終的に8棟(4,000ラック)まで増設する予定だ。今回の開所にあわせて建設されたのは、そのうちの2棟分である。

「このようにデータセンター自体を分棟式とすることで、当初から大規模な建物を建設する必要がなく、需要動向に応じた拡張が可能となります。また、その時々の最新の技術を採用できるというメリットがあります」(田中氏)

なお、サーバールームは100ラック単位のモジュール設計となっているほか、非常用発電機やUPS(無停電電源装置)についてもサーバールームごとに設置するモジュール型を採用している。これらも建物と同様に、需要動向に応じた拡張が可能である。

冷涼な気候を活かした
外気冷房を全面的に採用

石狩データセンターを舞台とした新たなチャレンジとして、田中氏が強調するのが、北海道の冷涼な気候を活用した外気冷房の取り組みである。

一般的なデータセンターでは建物を密閉し、空調で温度や湿度をコントロールする。これに対して石狩データセンターでは、プレフィルターならびに除塩フィルターを通して取り込んだ外気を直接送風することでラックを冷却するという。これにより、「風量を増やしつつ、空調コストを下げる」(田中氏)という省エネ効果を得ることができるという。

ただし、温度が低すぎるのも、サーバー内部に結露を起こすなど問題がある。そこで外気が18℃を下回る場合は、サーバーからの排熱と外気を混合して送り込むことで、温度をコントロールする。また、北海道でも夏場には暑い日があり、外気が26℃以上または湿度80%以上の場合は、外気は取り込まずに熱源機器による空調運転を行う。

なお、建屋の屋根に雪が積もった冬場では、「ラックからの排熱(上昇気流)が天井で冷やされ、そのままラックに降りてくるため、外気取り入れ時のフィルターも空調もほとんど使わずに済み、サーバールーム内だけの空気循環で対応できます」(田中氏)という、究極のエコ運転が可能となる。

田中氏によると、同所1号館ではデータセンターのエネルギー効率を示す指標であるPUE(Power Usage Effectiveness)値において、1.18という運転ステータスを達成しているという。一般的なデータセンターでは、PUE値が2.0を切れば効率が良いと言われていることを考えれば、まさに画期的な成果である。

「こうしたエネルギー効率の高さを活かすことで、空調機のほか、負担の大きいUPSや発電機の容量も抑えることができ、コスト削減が可能となります。スケールメリットと柔軟性を兼ね備えたコスト競争力の高いITインフラを実現すべく、今後も石狩データセンターを軸としたビジネスの発展を目指します」(田中氏)

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データセンターコンファレンス2012 Spring

データセンターコンファレンス2012 Spring

2012年3月15日、「データセンターコンファレンス2012 Spring」(主催:インプレスビジネスメディア/データセンター完全ガイド)が都内で開催された。「データセンターを革新させるキーテクノロジー」というテーマが掲げられた同セミナーでは、ベンダー4社が講演を行い、効率的・効果的なデータセンターサービスの提供を可能にする製品・技術を紹介、データセンター事業者に勤務する人々を中心とした参加者が熱心に耳を傾けた。

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